パリで不妊治療

わたし・34歳 旦那・33歳。パリ在住。こどもを望みはじめて半年で不妊治療。顕微体外受精7サイクルトライ。

ベルギーで卵子提供/初診 カウンセリング①

妹がフランス入りし、3泊5日のパリ弾丸ツアー。ブリュッセルは日帰りで向かう。 

UZ Brusselsは大学付属病院で、ブリュッセル郊外にあり、1日で4つの面談が組まれている。

9時15分 カウンセラーとの面談

早速30分ほど遅れてスタート。60代くらいの女性カウンセラーと私と旦那の三者面談。これまでの不妊治療の経緯をひととおり話す。

卵子提供者は提供したのち、生まれた子供に対して親としての権利も義務も発生せず、民法上も出産をする私が100% 親であることなどを説明される(ここらへんはさすがに知っていた)。

生まれたこどもへの事実告知。欧米では「知る権利」について強調されがちだが、匿名でない卵子提供で生まれたこどもは「知らない権利」もあるという説明。UZ Brusselsでは、80年代からゲイカップルやシングルマザーへの卵子/精子提供で生まれたこどもへの調査を行っており、彼らの約半数は提供者について「知らない」ことを選ぶ。メディアでは、「知りたい」人たちがフォーカスされるので、一般的には知られていないだけで、「知らないでいい」という人たちもいるということを心に留めておいて、と。

また、こどもは段階的に理解していくので、3-4歳の段階では、「自分はどうやって生まれたのか」という質問で、私たちはこどもを望んでいたけれでも、私にはタマゴがなかった。どうしてもこどもが欲しかったのでタマゴをもらって、あなたが生まれた。望まれた子だということをしっかり伝えることで、こどもは自己肯定感を持つ。

これは、養子が「否定」された経験を与えられてしまうのと異なり、ポジティブなストーリーをありのまま伝えられる。この年齢では、抽象的なことを理解するまでには至らないので、誰がタマゴをくれたのかということにまで話が至ることはない。

8-10歳くらいになると、「自分は誰に似ているのか。誰が卵子を提供したのか」ということに興味を持つようになる(もしくは、ずっと興味を持たない人もいる)。その時にどういう説明をするのか。

現状 家族は知っているのか聞かれた。私の両親、妹夫婦、その義両親、旦那の両親、兄夫婦など家族周りで12人が知っている。他にも友達にも話しているので20人くらいいるだろう。これだけ知っている人がいると、意図しないところで、こどもが他の人から聞いてしまうことが最悪のパターン。また、こどもは口にしなくても態度で敏感に何かあることを感じる。

実際、私は当然話すつもりでいたので、これだけオープンに話してきているのだけど、まあ話していく方向だろうな。提供者が誰なのかを「知らない権利」って難しそうだなぁ。ほぼほぼ当たりついちゃうよなー。妹のこどもにも、生まれたこどもに話すのと同じくらいのタイミングで話せばいいとのことだった。戸籍上はいとこだけれど、遺伝子上は異母姉妹なわけで結婚とかはややこしいことになりそうだもんな。確かに話したほうがいいよね。